エヴァ劇場版
- 出版社/メーカー: キングレコード
- 発売日: 2008/05/21
- メディア: DVD
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新劇場版を通して感じたのは、明るい展望になっていくのではないかという期待感だ。私はテレビシリーズを昨年になって初めてyoutubeで鑑賞した際に、あまりのおもしろさにはまってしまい、ラストまで一気に見てしまった。ところが最終回付近からの主人公たちが崩壊していく描写から嫌悪感を感じ始めた。結局、劇場版(「まごころを君に」のこと)もちゃんと見たわけだけれど、グロテスクな終わり方に失望してしまって、それ以来エヴァにはふれてない。すなわち、私はエヴァを好きになれなかったわけである。
とはいえ、それは私が作品を楽しまなかったというわけではない。むしろ前述のように途中までのストーリー展開のおもしろさに引きつけられて一気にラストまで見てしまったわけであり、主人公たちが崩壊せずに、あるいは崩壊しかけても立ち直って、成長していく健全な(?)終わり方であったのなら私はエヴァを好きになっていたと思う。というか、好きにさせて欲しかった。しかし、実際のラストはご存知のようにグロテスクでエヴァという作品をオタク向けにさせてしまったわけだ。
ところで私は新劇場版から明るい展望になっていくのではないかと期待感を感じたと述べた。これは私がそうなってほしいという願望からそう感じただけなのだろうか。ヤシマ作戦におけるミサトの「みんなの願いがシンジ君に〜」あたりのセリフは確かテレビシリーズではなかったと思う。エヴァではなかったのならば、あのセリフに偽善を感じて嫌になったかもしれないけれど、エヴァがおもしろかったのはアスカが登場してから少しの期間のコミカルな日常があった時期までであり、以降の展望に明るいものを期待していた私にとってはうれしくなるセリフだったのである。
エヴァがオタク向けといっても現在の私と同世代には意外とファンが多いのだ。みんなが見始めたきっかけはパチンコとのコラボCMであり、パチンコを通して見始めてからファンになったという人も最近は多いだろう。アニメオタクだけのものではなくなってきたわけである。だからこそ、エヴァという作品は大衆向けであるべきだと思う。