今更デフレ認定か?
最近ブログで経済のことばかり書いてるが、重要なことなので仕方ない。日本は90年代からずっとデフレ状態なわけだけれど、政府も日銀もインフレ目標に積極的ではなく、日本だけが15年間もデフレ状態が続いているという異常な状態だ。ところが、以下の記事を見ると、今更デフレ認定などと言ってる人がいて呆れてしまう。
『「日銀券ルール」とデフレ認定』
2月の全国消費者物価指数(CPI)は前年比0.0%だった。景気は大幅に下降しており、デフレ目前との見方もできる。
与謝野馨財務・金融・経済財政担当相は27日、「デフレ状況と表現するには早い」と語ったが、市場では「4−6月にもデフレを意識する状況になる」(ドイツ証券・チーフ金利ストラテジスト、山下周氏)という声も出ている。
ほんとに危機意識がないよなあと思う。デフレ状況と判断も何もずっとデフレ状態でしたけど?確かに日銀の量的緩和で「いざなぎ超え」だとか言われてはいた。しかし、他の先進国のようなインフレは起きているとは全く言えない。表現するにはまだ早いとか言ってる与謝野は、馬鹿にもほどがある。
難しいのはデフレに関しては、さまざまな有力説があることだ。中でも「ITなどによる技術革新で性能が上がっても価格は上がらずに逆に下がる製品も出てきて、物価はゼロを中心に上下1%の幅なら、安定とみるべきだ」(東海東京証券・チーフエコノミスト、斎藤満氏)という主張については、日銀内にも同じような意見がある。
全然難しくない。こんなこと言ってる奴らは日銀と一部のエコノミストだけである。例えば、FRBのバーナンキや高橋洋一など著名な経済学者は、当り前ではあるが、インフレ目標に積極的だ。「日銀の常識は世界の非常識」という言葉があるけれど、少なくともデフレがいいとかいう言説は、有力でも何でもない。ただのトンデモだ。